【ハイフラワー × ダイリン】花を育て、人を育て、 幸せを届ける。
目次
花を育て、人を育て、幸せを届ける。
毎年春と秋に開催しているダイリンの青空市。
羽生市発戸の花農場・ハイフラワーには、そのイベントで花壇苗の販売にご協力いただいています。
東京ドーム3つ分の面積を誇る広大な敷地ではなんと、年間100品種もの花壇苗が育てられているのだとか。
農場の始まりは、今から20年以上も前のこと。
今回、柔らかな日差しが射し込む巨大なハウスで、生産を代表する原 和己さんとお話するなかで見えてきたものがあります。
それは、ハイフラワーという場所に根付く優しさでした。
▲従業員は、社員さん、パートさんを含めおよそ100名。
農園内の移動はなんと自転車!
朝一番の集合写真撮影後には、みなさんテキパキとその日の持ち場に戻っていく姿が印象的でした。
若い人に、この場所を委ねてみよう。
花を生業とする3人の若者が不思議な出会いを果たしてから、この広大な農場はスタートしました。
ハイフラワーの名称は共同代表3人の頭文字「H・A・I」をとってつけられたもの。
農場のある土地はもともと、不動産バブル期、とある植木屋さんが借りる予定が白紙となり、その噂を聞きつけた原さんたちが当時の地主さんのところへ。
「今思えば計画らしい計画もなかったのに、若い人にこの場所を委ねてみようという懐の深い方がいたんですよね。なんでそう思ってくれたのか…勢いがあったんでしょうね」と、原さんは冗談めかします。
ひょんな始まりから、気づけば20年以上。花壇苗の生産はもちろん、近年ではいちご狩りやメダカすくいなど観光的な取り組みにもチャレンジし、羽生の地を楽しくする試みを始めています。
▲ハウスのあちらこちらで、重量感のあるホースを肩に背負い水やりする姿が。
みんなの力を借りて実現する「誰でもできる花づくり」。
いくらひと握りの人の技術が優れていても、継続的に広大な敷地を活かしていくことはできません。創業以来、数多くの失敗を重ねながら行き着いたのは、機械の力を借りるのではなく、“みんなの力を借りる”という視点。
作業は誰でもできるよう工程が考え抜かれ、一人ひとりがその日の持ち場を守ります。
「花が、品種によって光・水・空気の好みも、色も形も違うように、人間もまた、家庭があったり、障害を持っていたりと、働く一人ひとりに事情がある。みんなには、それぞれの事情を優先させてほしい。そのうえで、働いている時間は力を貸してほしいと伝えています」と、原さん。
この場所には、一人ひとりを肯定し、支え合いながらハイフラワーという大農園を動かす風景が広がっていました。
花も、人間も、同じ。顔を見て、必要なものを見極める。
「人間も、赤ちゃん、幼児、大人、みんな必要な栄養は違いますよね。花もそう。だから、ひとつひとつ顔をみて、育てる技術を磨くんです。しっかり目を配るために、うちは水やりも花摘みも肥料も手作業でやることにしています。この敷地だから大変なんだけどね、それで育ち方が全然変わってくるんです(原さん)」。
顔を見て、必要なものを見極めること。長引くコロナ禍でどこか忘れかけていた大切なことを、思い出させてもらったような気持ちになりました。
多くの人の目に触れて育った苗はどこかグッと色濃く、出荷されたその先でもたくましく、凛々しく咲いてくれる予感に満ちています。
▲経営理念は“日本一の花の生産農場をめざす!”。
「何を持って日本一かって話なんだけどね」と原さんは笑いますが、皆さんの様子をみていると、そう遠くはないことに思えました。
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理 事
原 和己さん
西部劇に憧れて酪農を学び、アメリカへ渡って畑作を学んだのちに花栽培が“おもしろいかも”と、この世界へ入った異色の経歴の持ち主。「普段、市場に卸した先は見えないので、お客さんと接するのは貴重な機会です。青空市やフラワーマルシェでは是非、気軽に声をかけてもらえると嬉しいです。お宅の環境によって、育ち方は変わってきます。なんでも尋ねてください」
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infomation
農業組合法人ハイフラワー
羽生市発戸337
www.haiflower.or.jp